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守備は経験

(投稿日時 2006-03-01 21:48)

さて、今日の1つ目の記事「サッカー日本代表親善試合ボスニア・ヘルツェゴヴィナ戦」では、昨日の日本代表のボスニア・ヘルツェゴヴィナ戦を踏まえて、アレックスの守備について書いた。

あとはアレックスが、やはり左バックは普段やっていないからだろうか、厳しい。それにしてもオブストラクションで黄紙を提示された場面とか、あまりにも守備の対応が悪すぎる。ああいった抜かれ方は普段でもあまり見ない気がする。あと後半に何度もあった場面だけれど、相手の右サイドに選手が2人上がって来た場合の対応もちぐはぐ。レッズの場合は大抵ボランチが寄ってきて2対2にするのに、昨日の試合では宮本とか中沢が引っ張られてきて、ひどい守備隊形になっていた。これは絶対に決まりごとを作る必要あり。

shunkoh net weblog 「サッカー日本代表親善試合ボスニア・ヘルツェゴヴィナ戦」 より

レッズで4バックを導入する場合、やはりアレックスを左サイドバックに置くのは待った方が良さそう。この先4バックを導入することを考えたら、細貝を無理やり置くか、堤君や坂本君が強くなるのを待つしかないんだろうな…(ちなみに内舘左バックは意味がない。まるで攻撃にアクセントが付かない)。まぁ今のところレッズの守備時3バック→攻撃時に闘莉王(もしくはホ・リ・ノウチ)が上がって2バックみたいな形が成功しているから、しばらくはわざわざ4バックを採用して攻撃的にすることを考える必要はないだろう。

それにしてもアレックスはその守備の拙さからかなり批判されているけど、守備というのは攻撃時以上に「経験」というものが重要だと、僕は体育サッカーから離れてちゃんとサッカーをやるようになってから(といっても草サッカーだが)、つくづくそう感じている。 攻撃の際には、選手はたいていの場合「見える範囲」のみを使ってボールを捌く。だから、経験というよりはひらめきの方が重要であるように思う。ここで言う「見える範囲」というのは一瞬の視界の範囲のことではない。よりプレーの幅を広げるために、攻撃している選手はパスを受ける前に一度辺りを見回して「見える範囲」を広げている。(あーこの作業にも経験は必要かも…?)

しかし守備の際には、そういうわけにも行かないことが多い。辺りを見回す余裕が無いまま相手と対峙することになってしまったら、もう周りを把握する余裕はない(相手のボールコントロールから簡単に目を離してしまうと簡単に振り切られてしまう)。こういう状況は、相手のカウンターの時など、十分に考えられる。しかし、相手の次の動きを予測して対処するためには、自分の「見えない範囲」までの状況を把握することが不可欠だ。そうでないと、守備が後手後手になり、ひいては相手に振り切られてしまうこともある。こういった状況では、まず後ろにいる仲間からのコーチングでどこを重点的に防ぐかを教えてもらい、「見えない範囲」の情報を補填する。あとは相手の動きを見ながら対応するしかない。

前者のようなコーチングは、草サッカーならまだしも、プロの試合では声援などによってかき消されることが多く、あまり多くを期待することは出来ない。だからこそ、プロの試合では後者の対応に重点が置かれるだろうと予想できる。しかし、相手の動きから先のことを予想するのは、完全に経験に左右されると僕は考えている。相手は色々な形でフェイントをかけてくる。しかし、相手の次の一手の兆候は、必ずその選手のどこかに見られるはず。経験の深い選手は、その兆候を読み取って即座に判断し、最善の守備をすることができるのだろうと思う(もちろん読みに失敗することもあるだろう)。僕自身はあまりこの辺の勝手をつかめていない。アレックスも恐らく今までのサッカー人生であまり守備の経験を積んでいなくて、どう守るべきか勝手がつかめないのだろうなーとか思った。

そんなことを考えつつ、引用。

サッカーには、ポジションというのがあるが、本当の素晴らしい選手というのは、サッカーそのものがうまい選手であって、攻撃が上手い選手でも守備がうまい選手でもないのだ。両方出来るものなのだ。

ネットでしか言えない(叫び) 「日本代表なんか見るか!リヨンだ、リヨンを見るんだ!」 より

これには全く以って同意で、攻撃も守備も出来る選手には非常に共感が持てることは確か。攻撃において素晴らしい能力を発揮できる選手がいても、守備の時にサボっていると、仲間としてはその人の分だけより多く動かなくてはならないから、やる気がそがれてしまう。守備において特異な能力を発揮する選手がいても、攻撃に参加できないのであれば、そのチームの攻撃の選択肢は減ってしまう。攻撃と守備の両方の基本がまともなレベルで出来なければ、良い選手として認めにくいということは間違いない。もちろん、より良いプレーヤになるためには、そういった攻撃と守備での基本的能力だけでは不十分で、攻撃か守備のどちらかで能力を磨く必要があるだろう。

ただしこの議論は、山本監督が五輪でこだわって自爆した、ユーティリティー性を持った選手の議論にも関わってくるから、拒否感を持つ人がいるかもしれない。まぁもちろん、攻撃と守備の両面で普通程度の能力しか持たない選手は大成しないとは僕も思う。

また、雑誌「Soccer Clinic」なんかを読んでいても、最前線のトレーナーは今、特定のポジションの(特にストライカーの)スペシャリストを育てることに注目しているような気がする。決定力不足(この言葉でいまいち何を言いたいのか僕には分からないのだが)とかが盛んに叫ばれる中、これはしょうがないことか。まぁこのスペシャリティの訓練は高校世代とかの話なので、攻撃と守備の基本的な技能をその前の時期に身に付けておくことはできる。そうすると、良い選手になるための最適解は、少年育成期に色々なポジションを経験して攻撃と守備の素養を身に付け、高校辺りで自分の最も得意なポジションを磨くことなのかもしれない。

さて、話をレッズに移す。レッズでは「あまり守備の見込めない」アレックスの守備への対応、というかアレックスに限らず攻撃的なサイドのメンバー全般の守備負担軽減のために対策を立てているようで、中央の2枚(いわゆるボランチ)のどちらかがサイドの守備のカバーに入る場面がよく目に入る。守備能力の不足分は、こういった対策によって補うことも出来る。ただしもちろん、このような対策を立ててしまえば、それだけチームに制限をかけることは間違いない。欲を言えば、全ての選手が攻撃も守備も少なくとも普通レベルでこなして欲しいところ。

レッズのようなボランチによるサイドの守備の対策に関する話は、「レッズの練習をレポートするブログ」の記事が分かりやすい。

レッズは今シーズン、3バックにサイドのウィングバックを配置したシステムを主に採用していましたが、守備練習をする際にはいつも左右のウィングバックを除いた3人のDFとボランチの選手とだけで行っていました。バイタルエリア周辺と3バックのサイドのスペースのケアをDFとボランチの選手らが臨機応変に対応することによってウィングバックの守備負担を減らすことに成功し、三都主・永井・岡野らの縦への突破力を活かした攻撃を可能にさせたのが今シーズンのレッズの特徴と言えると思います。 攻撃力に比べると守備力に不安のある三都主・永井・岡野らが中盤で起用されていたにもかかわらずリーグ最小の失点数に出来たのは、レッズが目指した方向性の正しさ・日々の練習の正しさがあったからでしょう。

レッズの練習をレポートするブログ 「ありがとうございました」 より

余談だけれど、この記事を見て、今のレッズの強さの理由が僕の中で整理されたような気がした。「レッズの練習をレポートするブログ」さんの良い記事には感謝!

やはりレッズのベースは中央の2人の動きにあると言って良さそう。06シーズンのレッズも、良いプレーをするための鍵は中央の2人の守備への貢献にかかってくるだろう。その意味で、今のレッズの選手層は厚いけれど、啓太の存在はなかなか欠かせないかな、と。僕はつくづくそう思う。ただ3-6-1で流動的に入れ替わる4人(中盤の底の2人、前目の2人)の候補として既に「ポンテ、伸二、長谷部」と強力なメンバーが居て、「啓太、酒井、細貝、赤星、(暢久)」が控えている現状では、本当に悩むところだ…。おまけに達也が復帰するときには中盤をさらに1枚減らすことになるだろうから、誰を外せば良いのか全く見当が付かない! とりあえずギドの采配に期待。

うーん、何か話題があちこち飛び回って展開が雑になってしまったけれど、まぁいいや。

(当ブログ "sports :: soccer :: notes" カテゴリ 内の記事です)

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