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単語の運用

(投稿日時 2005-10-30 10:00)

部活とかサークルとか、スポーツ系の団体には「マネージャ」という役割の人がいることが多い。 この「マネージャ」という言葉に関して、少し疑問に思うことがある。 この言葉は、あまりにもその語源と使われ方が離れすぎていないだろうか。

まぁそんなに言葉尻を捕えることに重要な意味はないんだけど、 どうもカタカナが乱用というか誤用というかされているのが引っ掛かっている。 うちのサイトでは、一般の人に読んでもらいたい記事を書く際に、 カタカナをなるべく減らして意味を捉えやすくすることを心がけたいと思っている。 その一環として、「マネージャ」という言葉について僕が考えていることを書いてみる。

「マネージャ」の語源となったであろう "manager" は、 本来ならば管理者経営者運営者とか、 スポーツで言えば監督などの役割につく人を表す言葉であるはず。 それを考慮しなくても、"manage" という言葉の語源通りに "manager" (つまりチームを "manage" する人)のことを大まかな日本語で表すと、 「(チームを)やりくりする人」といった表現が相応しいと思う。 ちなみに、うちのフットサル部の学年チームで言えば、 それは練習を組んだり、試合の申し込みや連絡などの仕事をやっている僕になるだろうか。

体育会系サークルには大抵いわゆる「マネージャ」という役割の人たちがおり、 うちのフットサル部にも、同じようにして「マネージャ」と呼ばれている人たちがいる。 その人たちの役割は給水ボトルの用意や時間管理、記録付けなどであり、 チームを "manage" しているというほどの役割は負ってはいないと思う。

以上の議論を踏まえて、いわゆる「マネージャ」と呼ばれる人たちを表す適切な言葉は何だろうかと考えていた。

時間管理記録付けなどの仕事の役割を適切に表している言葉は、 "coach" といった感じだろうか。 しかし、"coach" という言葉には、その競技に精通していて適切な指導を行えるような人のイメージがある。 一般に言う「マネージャ」にはそれほど所属しているチームの行う競技に精通していない人も多く、 これも少々ずれた表現になってしまう。

選手の練習を補助しているから、 "supporter" という表現をすることも出来るかもしれない。 それにしても、サッカーに「サポータ」という用語が既に存在することを考えると、 またちょっとした違和感が残る。 サッカーの「サポータ」は声援によって選手たちの士気を高め、 より良いプレーを引き出す役割をしているが、 いわゆる「マネージャ」はそのような役割は持っていない。 もちろん声援は送ってくれるが、規模が違いすぎる。

そもそも、ここまでの議論の運びで僕がカタカナ語ばかりを持ち出しているのは不自然だ。 もうちょっと日本語で適切な表現を探し出す必要があるだろう。 そうは言っても、「マネージャ」の指す役割がはっきりしないので、 これも何とも答えを出すことができない。

こんな感じで語源と使われ方が食い違っている「マネージャ」という単語に対して、 より適切な言葉はないものだろうかと考えていたのだけれど、 中々よい言葉が浮かんでこない。 でも、適切な言葉がないからといって、 「マネージャ」というあやふやな言葉を使ってごまかすのは良くない。

同様にして、文章を書いている際には、カタカナ語でごまかすことは出来るけど、 いざ説明を求められると苦しい言葉を使いたくなることが多々ある。 僕はなるべくそのような言葉を使わない文章を書く努力をしているのだが、 時々その点で悩み始めて、文章を書き進められなくなってしまうことがある。

ここまで書いていて、だいぶ論旨が不明確になってしまった。 僕が言いたいのは、良い文章を書こうと思ったとき、 曖昧な意味の言葉を使うのは避けなければならないということ。 それにはかなりの労力が要ると感じている次第。

(この記事では、「マネージャ」という言葉の、語源との食い違いについてのみ話した。 「マネージャ」に関する別の問題として、その「マネージャ」に対する視点について書いている 「体育会系サークルにおけるマネージャーについて ~ジェンダーからみる役割分業~」(論文要旨) のような話には、関係者?として考えさせられた。 この点についてもいつか触れることは重要であるかもしれない)

(当ブログ "academic :: writing" カテゴリ 内の記事です)

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